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NAFA教育リーグ注目ラウンド観戦記
(第4試合 早稲田大学ESA vs 東京大学)

大山彩子(獨協大学4年、NAFA理事)

初出: 2002.4.12 NAFAニュースレター http://www.t3.rim.or.jp/~nafa
web掲載:2002.6.5




 今大会の事実上の決勝戦、第4試合の早稲田大学ESA vs 東京大学の試合を見てきました。肯定側第一立論が終わった後の、否定側のスピーカーが笑顔で鋭い尋問をしていました。

Q "Why cannot workers get salary?"
A "Because of discrimination."
Q "How does your plan solve this discrimination?"
A "..."

 ジャッジの園城さん(埼玉大学卒)は、がくんがくんと頷いておられました。

 今大会でよく見かけるケースの中には、解決策が出ているようで実は証明が足りていないものが幾つかあったように思います(インヒアレンシーは解決されているように見えるけど、インパクトが解決されていない、とか)。合田君(東京大学)のように、そこに肯定側の立論を聞いている段階から注意して尋問してみるのも、否定側の攻めどころだと思います。

 しかし、肯定側の方も、当日出場が決定して準備をあまりしていないにも関わらず、よくスピーチが出ていました。実際にスピーチポイントもかなり高かったです。急に試合に出てもスピーチがすらすらと出てくるくらいになるように、スピーチ練習はたくさんした方がいいと思います。命題が発表されてリサーチで忙しくなり、なかなかスピーチ練習をする時間が無くなる、と思う人もいるかもしれませんが、スピーチ練習はちょっとした暇な時間にいつでも出来ることなので(例えば電車を待っている間とか、ブツブツ言ってみたり。でもこれで駅で人相の悪いお兄ちゃんにからまれた、という人もいるので注意してください)、ぜひぜひ怠らずにやって欲しいと思います。

 そして否定側第二立論で、DA(デメリット)のスピーチの一番始めに "I'd like to talk about DA as PMA for the affirmative plan." というイントロを入れていたのが凄く良かったと思いました。ジェネラル・コメントで園城さんもおっしゃっていたように、ただPMA(Plan Meet Advantage。解決性がないこと)、DA、Turn(反転)というテクニカル・タームを連呼するのではなく、ここの議論が成立したときに、ジャッジはそれをどう評価すればいいのか、それがラウンド全体でどのように機能するのか、というスピーチをするのはとても大切な事で、それを試みていた良い例だと思います。

 結局この試合はカウンタープランで東京大学が勝ち、NAFA教は東京大学の1位で幕を閉じました。参加者は少なかったものの、元気よくディベートをしていた新2年生の姿はとても眩しく、私もまた大会に出たくなりました。今期、全ての大会でディベーターの皆さんが楽しくディベートをしてくれたらいいな、と思います。

(おおやまあやこ)

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